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  4. 限定質問(バーバルパッケージ)

限定質問(バーバル・パッケージ)


項目

*名詞限定質問
*動詞限定質問
*機会限定質問(必然性/可能性:除法助動詞)
*範囲限定質問(普遍的数量詞)
*基準限定質問(比較対象の削除)
*情報限定質問(不特定指示指標の削除)


名詞限定質問


1.アート

「何?」「特に何?」「とくにどの~?」

2.解説

「名詞化」「非限定名詞」とは、その名詞が表すものが「形でないもの」「見えないもの」「測れないもの」です。自然言語としての名詞 は、それが固体を表すものです。記憶に格納するとき、より多くの情報を記憶するために、まとめることによりそれが実現しました。自然 言語の名詞は「見えるもの」「触れるもの」です。したがって名詞化された言語に対して質問する事で、言語は自然言語に分解されます。

3.練習

言語例:反省、愛、話、改善、‥‥
例題
①一貫性がないのはよくない
②彼はビジネスセンスに欠けている
③コミュニケーションを改善しよう
④問題がある

*限定質問資料

4.応用

 非限定名詞が発生した時点で声に出してこの質問をするか、またはさらに適切なタイミングのときまで質問を延ばすかどうかは状況次第 です。自分自身の常識がタイミングについて助言してくれるでしょう。少し待つことを決めた場合は、この名詞が相手の人にとって何を意 味するか自分には分かっていない、ということを忘れないでいて、この言葉に関するその人の特定の意味を出来るだけ早く見つけることを 覚えておいてください。
 充分な推測が出来る場合でも、その推測に頼らないでください。私たちは皆、自分の記憶の中で異なる経験を持っていて、これらの経験 が、私たちの言葉に意味を与える源であることを忘れないでください。私たちの現実についての地図は異なっています。同じ意味でも、異 なる人々には異なる経験を意味するので、ここに、コミュニケーション上の多くの問題が横たわっています。この質問は、頻繁にしかも優 雅に使われれば、コミュニケーションの結び目を解くことでしょう。
※引用一部要約『ビジネスを成功させる魔法の心理学』


動詞限定質問


1.アート

「どのように?」「特にどのように?」

2.解説

メタモデルでは、「不特定動詞」「非限定動詞」と言われます。名詞化と同様に、詳しい動作を一般化することで、より多くの情報をまと めて記憶したり伝えたりすることが出来ます。しかししばしばそれは、コミュニケーションミスを起こす要因ともなります。

3.練習

言語例:拒絶する、いじめる、目覚める、欠ける、解決する、行う、‥‥
例題
①彼は私を拒絶する
②みんなが私をいじめる
③コミュニケーションを改善しよう
④子供の世話をする

*限定質問資料

4.応用

これらの質問は、槍や裁判所の反対尋問時の口頭論議のように、先が尖っています。人々は、自分の思考の制限が暴かれることを快く思い ません。ラポールを形成した上でポインターを使って、相手の人の反応に注意を払ってください。相手の人に怒りの兆候が見えたら、その 怒り自体を問題にする場合を除いては、質問を止めてください。怒りを問題にすることが自分のアウトカムであれば、このポインターは理 想的です。自分の監督者と仕事を失いたくない場合は、以下のような柔軟剤のような効果のある表現を追加してください。
「私の疑問として、~とは、特に何を意味しているのか教えていただけたらいいのですが。」
「興味があるのですが、~。」
「差し支えなければ、特にどのように~をするのか教えてください。」
 その後、ポインターが相手の人からどのような反応を引き出すか、注意深く観察してください。ラポールを保つことを忘れないで下さ い。ラポールがなければ、どのコミュニケーションも完全な成功を収めることはありません。
※引用一部要約『ビジネスを成功させる魔法の心理学』

機会限定質問


1.アート

(1)必然性叙法助動詞(must,should、have to)
「as if~?」「(例外)」
(2)可能性叙法助動詞(can)
「(例外)」「引きとめているものは何か?」

2.解説

 「べきである」、「べきでない」、「にちがいない」、「必要がある」、「ねばならない」、「できない」といった語に出会うとき、友 人のように機能する質問が必要になります。言語学で「除法助動詞」と呼ばれているこれらの語は、合理的であれ、非合理的であれ、規則 の存在を示唆しています。規則や制約は、私たちが自分に可能な行動のまわりに築く柵のようなものです。柵の外側(わたしたちの意識の 外)には、わたしたちがいったん特定の制約を受け入れた後、無視してしまう他の可能な行動が存在します。規則は、東からの昇る太陽の ように絶対的なものになります。
 成文、不文にかかわらず、規則は、時々再評価して、依然として必要で、適切であるかどうかチェックする必要があります。根拠のない 規則は、時間と資材を浪費し、最終的には会社に金銭的損害を被らせます。
「もしそれをしなかったら、何が起こりますか?」
「もしそれをしたら、何が起こりますか?」
 これで、私たちが自分の行動を制限するもっとも目立ちにくい方法に対処する準備ができました。「べきである」、「べきでない」は、 わたしたちの思考過程に、合理的であれ、非合理的であれ、自分の行動を制限するものがあることを示唆する赤旗です。第3本ポインター は、制限の妥当性を素早くチェックして、あなたと、あなたがこの質問を使うことで対象の友人に驚くばかりの選択肢をもたらすかもしれ ません。
※引用一部要約『ビジネスを成功させる魔法の心理学』

3.練習

(1)必然性叙法助動詞(must,should、have to)
「as if~?」「(例外)」
・ヒナは短い夏の間に飛ぶ力をつけなければなりません
  ↓
 ヒナは短い夏の間に飛ぶ力をつけます
例文
①私は彼女の世話をしなくてはいけない

(2)可能性叙法助動詞(can)
「(例外)」「引きとめているものは何か?」
例文
①彼に本当のことは言えない

4.応用



範囲限定質問(普遍的数量詞)


1.アート

「全て?」「いつも?」「みんな?」

2.解説

 「すべて」「どの」「いつも」といった言葉は、一般化に関して警告を発しています。基本的に、これらの言葉は嘘をつきます。常に真 である一般化はほとんど存在しません。私たちは、一般化する際、規則の例外を無視します。そして、これらの例外の中に、見逃された行 動のオプションが見つかります。一般化はつねに制限的です。つねにですか? つねにそうであるとは限りません。「すべて」「どの」 「いつも」の一般化は、問題からの脱出の道、未検討または気づかれていない解決法へと至る道をふさいでいる場合があります。「けっし て」は、制限を生み出す一般化のもう一つの例です。
「すべて?」「いつも?」「みんな?」「けっして?」「人?人とは誰ですか?」
※引用一部要約『ビジネスを成功させる魔法の心理学』

3.練習
①みんなが私をいじめる
②彼女は全く私の話を聞かない

4.応用



基準限定質問(比較対象の削除)


1.アート

「何と比べて?」

2.解説

 「よりよい」「より悪い」「より簡単」などの、比較の対象が欠如した比較級に対して使われます。このポインターは、他の4つのポイ ンターほどの効果はありませんが、場合によっては、有益な情報を明らかにします。ポインターの使用は、表現されていない情報が自分自 身または相手のアウトカムに影響を与えるときだけに限定することを忘れないで下さい。「これを行うことはよりよいことだ」と聞いたと き、自分が必要としている情報が引き出される限りにおいて、「何よりも良いのですか?」と質問することができます。しばしば、非限定 の比較級は、思考過程のちょっとした問題を示唆しています。他方、そのような問題を扱う必要はないかもしれません。
※引用一部要約『ビジネスを成功させる魔法の心理学』

3.練習

例文
①彼女のほうがきれいだ
②こっちのほうが良いに決まっている

4.応用



情報限定質問(不特定指示指標の削除)


1.アート

「いつ?」「どこで?」「誰が?」

2.解説


3.練習

例文
①私は行くつもりだ
②やってくれるか?

4.応用